緑が見える
ナー(nuh)の白黒補正写真には感じの良い深さがある。
それは絶対に過度ではない、適切に展開されたハイライトとダークネス
補正が完了したその白黒写真にはインパクトのないインパクトがある。
彼はいつも自分の能力と実力に疑問を持っていたし、
僕はそれをキャッチし、謙遜なことをやめると驚かれる日が増えていた。
いつもと違うことなく彼の補正が完了した写真を思わずチェックしている間に
私の目を疑わせる、簡単に言えば、まるで柔らかくトーンが入ったような
そんな写真を発見することになった。
そのトーンは明らかに緑色だった。
それもまるでキノコの形に似た木だけに非常に柔らかく入った。
実際、彼は特定の部分だけに薄く色を与えるとか、
そんなトリックのような技術は使わない。
そして僕の立場でも私の目を疑った状態だったので
色が入ったのか、入っていないのかを補正プログラムで確認してみたが
黒と白それ以上も以下もなかった。
久しぶりに白黒錯視を感じた、驚くべき良い写真を彼が撮影したのだ。
白黒写真から来る錯視現象はいくつかある。
そのうち代表的なものは、心の中にすでに知っている一般的な素材(主に自然)と、
人の目で眺めるような普通ながらも感性的な構図で撮影したとき、
そんな1カットの写真を数秒間見つめて目を閉じるとだんだんカラーが浮かぶ現象。
意外にも、このような写真はなかなか撮影が難しく、探すのも大変だ。
もう一つは、目を閉じていなくても微妙に錯視が起こる写真がある。
この写真が代表的な例だが、この場所を僕は一度も行ったことがないが、
誰でも分かる木のコントラストが周囲の他の茂みと微妙に違うことで
心の中でカラーで認知してしまう錯視だ。
一般的な素材+一般的な構図+ハイライトとダークネスがひどくないレベルで適切に合ってるコントラスト。
この3つが揃ってこそ、このような驚くべきイメージが作られる。
実はモニターでただ眺めたので、この薄く広がる緑が見えないかもしれない。
あるいはキャリブレーション値が間違っている場合もある。
撮影者本人のナー(nuh)も最初は全く知らなかったと言ったから…
もちろん私もそんな疑いで大きく印画して見たいというニュアンスで話をしたし、
いざ印画して実物をみると、この錯視現象はさらに見やすかった。
事実、これほど話をしてたら、「僕はそんな錯視が見えないよ?」と言えるかも知れない。
しかし重要なのは、少なくとも僕というたった一人でも確実にこの現象を見せたという事実であり、
この写真は僕の記憶の中に永遠に残る素敵なワンカットの写真である。
私が愛する穏やかな緑の余韻を残してくれた白黒写真を、
撮影と補正したナー(nuh)に感謝の気持ちを感じ、
他の写真でもまた錯視現象を起こすほど良い写真がないかいつも常に見守るべきだ。
2017年 07月 月刊 月及
韓国語原版はこちらのリンクです。
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